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「お前のせいで10歳の誕生日が台無しだ!」— プレミアリーグ選手が少年にシャツを渡さなかったワケ

サッカー選手がファンサービスをするのは当たり前?いや、どうやらそうでもないらしい。イギリスのDailymail紙が報じたところによると、マンチェスター・シティのMFジェームズ・マカティーが試合後、10歳の少年に自分のユニフォームを渡すと見せかけて、土壇場で拒否するという出来事があった。

しかも、その理由がまたエグい。少年が着ていたコートにシェフィールド・ウェンズデイのエンブレムがついていたから、というのだ。

「おっと、こいつウェンズデイのマーク付けてるじゃん。俺、ウェンズデイ大嫌いなんだよ」

そう言い放って、マカティーはそのまま車で去って行ったという。

当然、この少年の母親はブチギレ。「寒い中わざわざチャンピオンズリーグの試合を見に行って、誕生日の夜を台無しにされた」とSNSで痛烈に批判した。少年はマンチェスター・シティのグッズを身にまとい、誕生日の金をはたいてクラブショップで買い物までしていたらしい。

「子どもはヒーローに憧れるものなのに。地元のチームを応援していたらダメなの?そんなことでシャツを渡さないなんて、ありえないわ」

たしかに、言いたいことはわかる。サッカー選手はプロフェッショナルであり、ファンあっての商売なのに、子ども相手にそこまでこだわるのはどうなのか。

しかし、一方で「これぞフットボール」と言えなくもない。

血で染まったライバル関係

サッカーの世界では、ライバル関係は単なる「試合の相手」なんかではない。ときに宗教戦争のように、国を分断するほどのものになる。

シェフィールド・ユナイテッドとシェフィールド・ウェンズデイも、その典型的な例だ。

マカティーは、シティの前にユナイテッドにレンタル移籍していた経歴がある。つまり、彼にとってウェンズデイは「絶対に認めたくない敵」だったわけだ。

そこへ現れたのが、ウェンズデイのマークをつけた少年。マカティーは一瞬のうちに、自分のサポーター魂が爆発したのかもしれない。

とはいえ、相手はたった10歳の子どもだ。しかも、シティのグッズを買い漁るほどのシティファン。果たしてそこまでガチギレする必要があったのか?

「フットボールの情熱」と言えば聞こえはいいが、これはちょっとやりすぎだろう。

プレミアリーグの「ファンサービス問題

実は、プレミアリーグではファンサービスの悪さが度々問題になっている。特に最近は、試合後に選手がファンを完全にスルーして帰ってしまうことが増えており、「スター選手はファンを大事にしない」という批判が高まっている。

対照的に、スペインやドイツのリーグでは、ファンとの交流を重視するクラブが多い。例えばドルトムントの選手たちは、試合後に必ずゴール裏のファンと一緒に勝利を祝うし、レアル・マドリードの選手は頻繁にファンと写真を撮る。

それに比べると、プレミアの選手たちはどこかビジネスライク。ファンを無視するシーンが目立つし、今回のような「気分でユニフォームを渡さない」なんてことも珍しくない。

マカティーの今回の行動も、「クラブ愛」と言えば聞こえはいいが、結局はファン軽視の一例にすぎない。

マカティーの未来はどうなる?

この騒動が影響するのかは不明だが、マカティーには移籍の噂が浮上している。ドイツのレバークーゼンが彼の獲得を狙っており、ドルトムント、マインツ、シュトゥットガルトといったブンデスリーガの複数クラブも興味を示しているという。

レバークーゼンの監督シャビ・アロンソはマカティーを高く評価しており、チームの中心選手として迎え入れたいと考えているようだ。

しかし、問題はマンチェスター・シティの方針だ。ペップ・グアルディオラはマカティーを手放したくないが、出場機会が限られているのも事実。しかも、今冬の移籍市場で新たに選手を補強する可能性もあり、さらに彼のポジション争いは厳しくなる。

もしマカティーが移籍すれば、新たな環境で成長するチャンスはあるかもしれない。ただし、その前に今回の件で悪評が広がる可能性もある。

フットボールの世界では、「ファンを敵に回した選手」は案外長続きしないものだ。特に、サッカーの熱狂的な文化が根付いているドイツに行くなら、ファンとの関係を大切にする姿勢が求められるだろう。

まとめ:プロなら「遊び心」も大事

マカティーの「シェフィールド・ウェンズデイ嫌い」は、理解できなくもない。しかし、プロのサッカー選手として、子ども相手にそこまでガチになる必要があったのか?

ファンとの関係は、選手のキャリアにとっても重要な要素だ。今回のような態度を続けていれば、いずれ「誰も応援してくれない選手」になりかねない。

フットボールは戦いの場ではあるが、同時に夢を与えるものでもある。そのバランス感覚を持てるかどうかが、一流の選手とそうでない選手の違いなのかもしれない。

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